2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

日米交換船の話

公園のバラ園にアンネ・フランクという名前のバラが咲いている。由来は分からないが、『アンネの日記』で知られている、あのアンネ・フランクから付けられた花の名前なのだろう。 鶴見俊輔の『北米体験再考』(岩波新書)で日米交換船をめぐって、回想してい…

胡桃沢耕史の『黒パン俘虜記』のこと

通りの街路樹の連なる歩道の道端にクローバーが一面に広がっている。クローバーの白い花が多数咲いている。その中に、やや背の高いキク科の草が、あちこちと生えていた。ヒメジョオンらしい。 キク科の越年草。高さ三〇〜六〇センチ。全体にハルジョオンに似…

伊藤逸平と雑誌「VAN」のこと

公園にあるバラ園でクイーン・エリザベスという名前のバラを見た。ピンクの大輪である。香りもいいね。 伊藤逸平の雑誌「VAN」のことを、加藤芳郎の本で『加藤芳郎の仕事も人生もプロでなくちゃ』(中経出版)*1から引用する。 「VAN」は風刺が効いていて、…

伊藤逸平の雑誌「VAN」

五月晴れである。強い風に街路樹のクスノキの葉が揺れていた。柔らかそうな若葉に、クスノキの花が咲いている。小さくて目立たないが、そばでじっくり眺めると花びらが六枚ある。大きさは六ミリほどかな。花は白いが、黄緑色から白くなりかけている花もある…

春菊の花

午後から晴れ上がる。合歓木(ねむのき)に若葉が伸びていた。枯枝も日々新緑に覆われて目に鮮やかになる。夕方、通りに面した畑に春菊の花が咲いていた。夕闇が迫る頃の黄色い花は鮮やかだ。 山下裕二の『日本美術の二〇世紀』(晶文社)*1を読んだ。199…

琉球王国 よみがえる美の遺産

夏から秋になると実をつけるナツメの木が通りの街路樹にある。その枯れ枝に若葉が生えていた。まだ花は咲いておらず、柔らかそうな色と艶の葉だ。このナツメの実を昨年は赤く色づき始めから完熟するまでを見たが、花が咲いている時期は見逃していた。 クロウ…

だじゃの木訪問記

街路樹にセンダンの大きな木が、あちこち植えられている。若葉がみずみずしい。まだ花は咲いていない。『大辞泉』に、 センダン科の落葉高木。暖地に自生する。樹皮は松に似て暗褐色。葉は羽状複葉で縁にぎざぎざがあり、互生する。初夏に五弁花を多数つけ、…

薔薇の名前

公園を通り過ぎているとバラの花壇がある。赤、黄色、白と色々な花が咲いていた。花壇の周りは花の香りが漂っている。バラの植えられている一角をゆっくり歩きながら見物した。十五メートル四方の花壇で、名前がプレートに表記されている。 ドフトボルケ(Duf…

大岡信 美と生きる詩人

きのう橋を渡っているとき、川の浅瀬に白い鳥を見た。コサギである。くちばしが黒く頭に冠羽がある。一羽だけで浅い水の中を歩き回っていた。カモのように群れを作らず、一羽での単独行動をしているようだ。 NHK教育テレビの「新日曜美術館」で「大岡信 美と…

ブローティガンの蛙の話

公園の池へ寄り道。先日よりは、カエルが活発に動いている。池のあちこちに、目玉を水面から出してじっとしていたり、睡蓮の葉にちょこんと座っている。様子をみていると、通りかかった人たちが、吸い寄せられるように池をのぞきに来る。池で何があるのかを…

山田稔の「ニーノさんのこと」

八日に公園の池へ寄り道した。カエルの鳴き声が近づくにつれて大きくなる。睡蓮がつやつやした緑色の葉を広げて、水面に張り付いている。葉っぱの表面にちょこんと座っているカエルを見つけた。池のカエルたちは今が繁殖の季節のようだ。鳴き声が池の周辺に…

多田道太郎の『自分学』と『思想の科学』

多田道太郎の『自分学』1979年(朝日出版社)を読む。〈なまいきな「視覚」〉という章で、〈宗教行事も「視覚」にはかなわない〉のところに、 わたしは、昭和二十八年ごろ、東京の泉岳寺にかよっていた。その近くに、当時、『思想の科学』の編集室があっ…

『日米交換船』余聞

ラジオ深夜便のインタビュー「わたしの戦後60年」の録音テープを何度も聴いた。放送は昨年(2005年)の8月17日である。その時に、気になったので録音したテープである。ゲストは鶴見和子さんで、1942年(昭和17年)のニューヨークでの体験談…

磯ちどり足をぬらして遊びけり

川の岸辺の浅瀬に鳥がいた。よく見かけるアオサギではなく、一回りも小さいコサギらしい。群れておらず、一羽で水の中に入って歩きながらえさをさがしているようだ。蕪村の句に、 磯ちどり足をぬらして遊びけり コサギではないが、今日の風景にこの句がぴっ…

阿川弘之の『贋車掌の記』

通りの街路樹のアキグミの木に花が咲いていた。白い小さな花が満開である。しだいに淡黄色の花に変わっていくらしいが、今のところまだ白い。 五月二日は、雑節でいうと八十八夜である。「立春から八八日目で、五月二、三日ごろにあたる。このころから農家は…

『ブックカフェものがたり』

街路樹にクワ(桑)の木がある。高さが八メートルほどの大木だ。クワの若葉のそばに小さな花が咲いていた。薄い黄緑色の小さな花である。『大辞泉』から引用すると、 クワ科クワ属の落葉高木の総称。ヤマグワ・カラグワ・ロソウなどで、品種も多い。葉は複合…