2007-01-01から1年間の記事一覧

内山節氏の「自然に親しむ」を聴く

通りの街路樹が紅葉して、落葉が歩道に散っている。 蕪村の句に、「ひつぢ田に紅葉ちりかゝる夕日かな」。天明三年十月二日の句である。*1 今夜のラジオ深夜便は、明石勇アナウンサーの担当日である。「ないとガイド」の「自然に親しむ」は奇数月で内山節氏…

「いとしのオールディーズ」の正津勉の話の続き

昨夜のNHKラジオの番組「いとしのオールディーズ」で、正津勉がゲストに出演していて、最初の曲がエルビス・プレスリーの「ハート・ブレイク・ホテル」で始まった。続いて、ポール・アンカの「ダイアナ」、ニール・セダカの「恋の片道切符」。 歌を聴きなが…

「いとしのオールディーズ」で正津勉の話を聴く

昨日の十一月八日は立冬であった。今日も晴れていて暖かい。最高気温は20度。 七日に植えた春とりキャベツと高菜の苗を見る。根付いているようだ。 蕪村の句に、「初冬や日和になりし京はづれ」。明和五年十月八日の句である。 夜、ラジオのスイッチを入れ…

漫画図書館青虫のこと

「ビッグコミックONE」12月1日号で、「漫画図書館青虫」への取材記事を読む。JR只見線只見駅から徒歩7分にある。取材した勝川克志さんによると、「青虫」は元は只見教会(正式には伝道所)と併設の保育所だった建物にある。 館長の高野行央氏が、横浜で…

アキ・カウリスマキの映画『街のあかり』のこと

曇りで、夕方から雨になる。3日より上映されている、アキ・カウリスマキの映画『街のあかり』をサロンシネマ1で観る。最終上映時間で、観客は15人ほどだった。 ヘルシンキの街で、警備員でひとり生きる主人公コイスティネンは、周りと迎合しない男。その…

本のリサイクルフェア

文化の日で、市立図書館の「本のリサイクルフェア」に参加する。先着1000名様当選へ、往復はがき(1人1枚)に住所、氏名(ふりがな)を記入して申し込んだのだが、当選していたのだ。 当選者は、先着1000名程度で、先着順に、9時30分から30分…

森岡まさ子さんとフォスコ・マライーニさんのこと

川を渡っているとカモメが前方を横切ってゆく。快晴の青空にカモメの白いつばさが、ゆっくり羽ばたきながら滑るように飛んで行くのだった。通りすがりの畑に柿が鈴なりで、細い枝が重みで垂れ下がっているのだった。 リンク元に、Googleから木曜、金曜日と「…

『エイラトさんのへんしんのうじょう』

冬野菜の白菜の苗も、根付いたようだ。 昨日、聴いて、そのナンセンスぶりが可笑しかったラジオ番組「新・話の泉」の録音テープを聴き直す。出演は、立川談志、山藤章二、毒蝮三太夫、嵐山光三郎、松尾貴史の各氏で、司会が渡邊あゆみアナウンサー。 第一部…

「新・話の泉」を聴く

夜、NHKラジオの番組で、「新・話の泉」を聴いた。出演は立川談志、山藤章二、毒蝮三太夫、嵐山光三郎、松尾貴史の各氏で、司会は渡邊あゆみアナウンサーである。 最初、ザ・ベンチャーズの「ウォーク・ドント・ラン」の曲が流れてくる。 日本語でいえば、歩…

ラジオ深夜便で「読書で豊かに」を聴く

イチジク畑にイチジクが熟している。実が裂けているのも見られる。 夜は、ラジオ深夜便で「読書で豊かに」を聴く。明石勇アナウンサーの担当日である。毎月、楽しみにしている番組。 ないとガイド「読書で豊かに」は、今月の出演は荒川洋治さんで、四冊の本…

夜の蘭香にかくれてや花白し

昨日、冬野菜で白菜と広島菜の苗を購入する。店でおまけにと言って水菜の苗を下さった。 ありがとう。この野菜の苗も植える。 丸山眞男『回顧談 上』(岩波書店)を読みつづける。 午後、ホームセンターへ出かけたときに、丸山眞男が転属していた陸軍船舶司…

津軽弁の詩集『まるめろ』

野菜のパセリの苗も植える。園芸店のひとが、苗の成長具合を見て、「もう食べれますよ。」 昨夜のNHK教育テレビの「視点・論点」で、「方言の横町バまがたら」と題して、詩人のアーサー・ビナードさんが出演していた。 津軽弁の詩集『まるめろ』を、英語に翻…

丸山眞男『回顧談 上』

昨日、園芸店で野菜の苗を購入。まだ小さなブロッコリーの苗を植える。 先日、鶴見俊輔・上野千鶴子・小熊英二の『戦争が遺したもの』(新曜社)を読んで、ちょっと気になっていた本を読みはじめる。 丸山眞男『回顧談 上』(岩波書店)である。 冒頭、いき…

セシル・アンドリュさんの「原稿用紙の升目」

夕暮れの南東の空を眺める。雲ひとつなく晴れ渡った空に、十三夜の月が高く昇っていた。月が美しい。しばらく見とれていた。 十三夜とは、 陰暦九月一三日の夜。八月の十五夜に次いで月が美しいとされ、「後の月」という。十五夜の月を芋(いも)名月という…

日本SFの50年

夜明けの気温が10度で、冷え込む。昼間も快晴で日差しが強く汗ばむほどだった。先日植えたイチゴの苗が根付いたようだ。 昨日、NHK教育テレビの「新日曜美術館」で、「乱世を駆け抜けた天才絵師 狩野永徳」を観た。狩野山雪の「老梅図」に、枝が曲がりくね…

夏目漱石の直筆の葉書のこと

夏目漱石『直筆で読む「坊ちゃん」』(集英社新書)が、生誕一四〇周年の今年、新書版で10月の新刊が気になる。 利用している図書館で、所蔵している漱石の葉書を見たことがある。 鈴木三重吉の友人、加計正文氏へ漱石が出した葉書で、展示されているのを…

堀文子の「蜘蛛の巣」のこと

堀文子の画文集『命といふもの』(小学館)を眺めている。 花や野菜を描いた作品が多いのだが、一点だけ「蜘蛛の巣」という生きものを描いた作品がある。 この作品の技法については、先月(9月)の NHK教育テレビの「新日曜美術館」で、「日々、いのち新た…

荻上直子の『バーバー吉野』を観る

街路樹のザクロの木に実が生っていた。味覚の秋である。 夕方の晴れた南西の空に、上弦の月が高く昇っていた。 橋の上を、海鵜が長い首を伸ばして海の方へ飛んで行く。 蕪村の句に、「鳥さしの西へ過けり秋のくれ」。 天明二年の句である。 「PFFアワード&…

堀文子の『命といふもの』のこと

『中央公論』2007年11月号で、山田真哉の「街の本屋はなぜ潰れてしまうのか?」と題した文を読む。 出版業界をどう見ていますか。という問いに対して、次のように答えていた。《ネットの普及などを直接の原因として、時代の流れが変わりました。今は、…

菊花祭の舞楽を観る

昨夜、NHKテレビのETV特集が「21世紀のドストエフスキー〜テロの時代を読み解く〜」を放送していた。 光文社古典新訳文庫の「カラマーゾフの兄弟」の訳者亀山郁夫氏が、作家の加賀乙彦、金原ひとみ、森達也の各氏に聞く。ドストエフスキーの魅力と意義…

M字形のカシオペヤ座のこと

春に植えていた紫蘇に、白い花が咲いているのに気づいた。余りにも小さな花なので、うっかり気づかなかったのだ。 そばで、観察する。葉を摘んでみる。うーん。紫蘇の香りがほんのりする。 十日の日記に書いたカシオペヤ座について。この日の夜半に見たカシ…

稲かれば小草に秋の日の当る

十月九日は、二十四節気のひとつ寒露であった。 昼は、日差しも強く暑いのだが、朝晩は秋の深まりを感じる。早朝に、まだ咲いているアサガオの花を眺める。しばらく咲いていなかったヤマブキの花も咲き出した。黄金色の明るさが目に鮮やかだね。 蕪村の句に…

映画『エディット・ピアフ 愛の讃歌』

九月二十九日に公開された映画『エディット・ピアフ 愛の讃歌』を観に出かける。シネツイン1で、最終回の上映時間だった。観客は三十五人ほどで、中高年が多い。 監督は、オリヴィエ・ダアンで、ピアフをマリオン・コティヤール が演じている。 極貧の家庭に…

ロバート・クラウスの『オリバーくん』

NHK教育テレビの「新日曜美術館」で、「画家たちに誘われて フランス風景画紀行」という番組を観た。 十九世紀後半になると、鉄道網が発達して、人々は行楽地へ出かけるようになった。画家もパリのアトリエから出て、今まで題材に採り上げることのなかった平…

今朝の秋朝精進のはじめかな

日の出前に、外へ出ると、東の空に光る星があった。 明けの明星の金星が、まばゆいばかりに輝いている。 高度は、四十度くらいの高さだ。 午前五時半過ぎであるが、月も天頂近くまで昇っているのだった。 三日月形で、細く瞼(まぶた)を閉じたような月。 南…

ロバート・クーヴァーの『ユニヴァーサル野球協会』のこと

ラジオ深夜便の「ないとエッセー」で、「アフリカの猿アイアイが教えてくれたこと」と題した、動物学者の島泰三氏の話を聴いた。 チンパンジーの話で、指の形、ゲンコツで歩く様子(ナックルウォーク)をめぐる話が興味深い。 尖った歯はナイフになる。口と…

1989年の映画

先週、荻上直子の映画『めがね』を観たあとに、古本屋で、もたいまさこの『猿ぐつわがはずれた日』があったので、読んでいると映画『北京的西瓜』に、もたいまさこが出演しているのだった。 この『北京的西瓜』は、公開時に劇場で見ている。タイトルに何かを…

あつい寒いは気の迷い

昨夜のNHKテレビの番組「探検ロマン世界遺産」で「海上の社殿 祈りは時を越えて〜広島・厳島神社〜」を観た。 管弦祭、舞楽、弥山、厳島神社の由来や行事などが、丁寧に作られた番組で、とても好かった。祖父との思い出のある管弦祭。うーむ。 朝晩の風が、…

探検ロマン世界遺産「広島・厳島神社」

涼しくなったが、まだ、アサガオが咲いている。 思いもかけなかった場所で、ニガウリの実を収穫する。なんとも嬉しいものだ。長さが三十一センチで、二三〇グラムあった。蔓(つる)の先に、黄色い小さな花が咲いている。小さな実も育っているのだった。 ニ…

なかなかにひとりあればぞ月を友

夕方、東の空に月が昇って来ていた。満月である。 夜半に、月明かりに誘われるように外へ出てみると、ちょうど月が高く南中していた。夜空は月明かりなのだが、微かに天の川の星が眺められる。 今年は中秋の名月は九月二十五日で、満月は二十七日の午前五時…