2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

トミ・ウンゲラーとロナルド・サール

雑誌「芸術新潮」2009年8月号は、特集が「トミ・ウンゲラーのおかしな世界」である。 フランス東部にあるアルザス地方の古都、ストラスブール市に、「トミ・ウンゲラー美術館」が2007年11月に誕生したという。 「人生篇 ある放蕩息子の長い長い旅…

縁故疎開と水事情

通りの街路樹にザクロの実が鈴なりである。目にも鮮やかな色つやだ。 講談社のPR誌「本」2009年9月号に連載、堀井憲一郎の「落語の向こうのニッポン」37は「水汲みの風景」と題して、冒頭で桂米朝の『つぼ算』のマクラの部分から引用して、大阪の水事…

ニガウリとチチンプイプイ

23日は二十四節気のひとつ処暑である。暑さが落ち着く時期の意という。 夜明け前に目覚めた。 外へ出ると、まだ暗い。東の空に、明けの明星が眺められた。 金星はまばゆいばかりに輝く。高度は30度ほどである。 東南東に低く、シリウスの輝きが淡く夜明…

夏祭り

夜、夏祭りに出かける。午後九時前から待っていると、午後九時半過ぎになって御座舟が漕ぎ伝馬船に引かれて海から港に入って来た。 港にある社に寄って神事を終えると、御座舟は港の中を伝馬船によって回りながら迎え火のある岸の桟橋に接岸した。 この岸で…

役に立たないこと

通りにあるカンナが、強い日差しに映えるように鮮やかである。 夜半、東の空に木星が昇って来ている。晴れているので観望に最適だ。 カンナ科の多年草。高さ一〜二メートル。葉は広楕円形で、下部は鞘(さや)になる。夏から秋にかけて紅・黄・白色などの大…

ブルーと白い楕円

午前6時20分ごろ、下弦の月が南中していた。高度は85度くらいで、ほぼ天頂近くに月が眺められた。 明けの明星は確認できず。早朝の爽やかな風に吹かれ、青空に浮かぶ白い月を観望する。 夕方、書店に寄ると、発売予定日から何度も足を運んで探していた…

グル・ダット監督の『紙の花』

「アジア映画の巨匠たち」という特集が12日から映像文化ライブラリーで始まっている。 13日のグル・ダット監督の映画『紙の花』(1959年、インド、148分、白黒)を観た。観客は15人ほど。 インド初のシネマ・スコープ作品である。映画館やパー…

「怠惰への讃歌」と「無用」の知識

イネ科のエノコログサが群生している。その中のひとつに蝶がいた。 調べるとヤマトシジミのようだ。大きさは2センチほどの蝶である。 イネ科の一年草。路傍や空き地の至る所にみられ、高さ四〇〜七〇センチ。葉は細長く、先がとがる。夏、茎の頂に円柱状の…

雁木とフジツボ

8月7日は、二十四節気のひとつ立秋。熱帯夜がつづくので、まだ秋という気がしないのだが・・。 昨日は満月で午後八時ごろには、東の空に低く昇って来ていた。 春の一日、夕方の日没を見ながら、島の港にある雁木(がんぎ)に座って弁当を食べたことがあっ…

笑福亭仁鶴を聴く4

夜、すみよしさんが住吉祭をやっていたので橋から漕ぎ伝馬船を眺める。 橋は交通が止められていて、人々がそぞろ歩きで一杯だ。 境内に舞台が造られて神楽を舞っている。群がって神楽を見たり、並んでいる夜店の間を歩く人で混雑している。 蕪村の句に、「涼…

桂文我を聴く4

久しぶりに公園の池に寄ると、ナツアカネがハスの枯れた茎にしがみ付くように止まっている。からだ全体が赤い。人差し指を、ぐるぐる回してみました。トンボは大きな目玉を指の方へ向けました。二、三センチほどに指を近づけても、じっとしている。 老舗書店…