2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

午後の遺言状

「新藤兼人 百年の軌跡」という番組が毎週月曜から金曜にかけてFMちゅーピー(76.6MHz)で放送されている。 この四月に生誕百年を迎えられる新藤兼人の49作品を解説する番組である。 今夜は、『午後の遺言状』(1995年)について放送された。 …

松竹メロドラマ映画のこと

これから出る5月の新刊に、御園生涼子著『映画と国民国家 1930年代松竹メロドラマ映画』(東京大学出版会)という本があると知る。 この『映画と国民国家 1930年代松竹メロドラマ映画』はちょっと気になる本だ。映画と国民国家: 1930年代松竹メロド…

興行師たちの映画史

街路樹のシダレヤナギの花が咲いている。柳の花は穂状で、黄緑色をしているので余り目立たない。 ヤナギ科ヤナギ属の落葉樹の総称。一般に湿地に多く、低木または高木で、葉はふつう互生する。雌雄異株。主に早春、花が穂状か尾状につき、種子は白毛があって…

ワイズマンの『コメディ・フランセーズ 演じられた愛』

シネマテーク・プロジェクト第4弾、「フレデリック・ワイズマンのすべて」の一本、フレデリック・ワイズマン監督の映画『コメディ・フランセーズ 演じられた愛』(1996年、223分、カラー)を観た。 プログラムに、 歴史と伝統を誇るフランスの国立劇…

「最終講義」のこと

前回引用した鍵谷幸信・編著『西脇順三郎』(現代教養文庫)の西脇順三郎の詩「最終講義」についての鍵谷幸信の脚注のつづきです。 (・・・柴又につき帝釈天を拝み、川魚料理屋「川甚」に上って、鯉のアライと鯉こくとウナギを食べた。部屋の窓から江戸川が…

シダレヤナギと「最終講義」

20日は二十四節気のひとつ春分で、街路樹のシダレヤナギの花が咲き始めている。 白梅は満開を迎えていてほんのりとした良い香りに包まれているが、桜はまだつぼみである。 ソメイヨシノは平年より五日ほど開花が遅れるようだ。 ヤナギ科の落葉高木。枝は垂…

アレクサンダー・ヴォルコフ監督の映画『東洋の秘密』

アレクサンダー・ヴォルコフ監督の映画『東洋の秘密』(1928年、ドイツ、フランス、103分、無声、染色/彩色)を映像文化ライブラリーに観に出かける。 プログラムに、 アラビアン・ナイトの物語を元に、聴けば踊りたくなる笛を手にした靴職人の奇想天…

二つの対談のこと

13日、夕方、晴れた西の空に金星と木星が並んでいた。 高度が40度ほどでしたが、同じ高度に並んでいるのは珍しい。 右が金星、左が木星で、金星の輝きは木星より明るい。 金星は3月27日が東方最大離角を迎えるそうです。 夕方、西南西の空に高度を上…

フレデリック・ワイズマン監督の『最後の手紙』

今月、みすず書房の新刊で、ワシーリー・グロスマン著『人生と運命』が全3巻で完結した。 翻訳は斎藤紘一氏。 11日、シネマテーク・プロジェクトの第4弾、「フレデリック・ワイズマンのすべて」の一本、フレデリック・ワイズマン監督の映画『最後の手紙…

フレデリック・ワイズマン監督の『パリ・オペラ座のすべて』

10日、シネマテーク・プロジェクトの第4弾、「フレデリック・ワイズマンのすべて」の一本。 フレデリック・ワイズマン監督の映画『パリ・オペラ座のすべて』(2009年、155分、カラー)を観る。原題はLa Danse。 2009年10月に日本公開上映さ…

白梅とフレデリック・ワイズマン

二十四節気のひとつ啓蟄(けいちつ)が、5日であった。 先日から、公園の梅の木に白い花が咲き始めている。匂いに引かれて白梅を観察した。 『大辞泉』によると、バラ科の落葉高木で、早春、葉より先に白・淡紅・紅色などの香りの強い花を開くとある。まだ…

ワイズマンの『BALLETアメリカン・バレエ・シアターの世界』

8日、フレデリック・ワイズマン監督の映画『BALLETアメリカン・バレエ・シアターの世界』(1995年、170分、カラー)を観る。原題はBallet。 全国巡回中のシネマテーク・プロジェクト第4弾、「フレデリック・ワイズマンのすべて」の一本である。 プ…

フレデリック・ワイズマン監督の映画『動物園』

7日、フレデリック・ワイズマン監督の映画『動物園』(1993年、130分、カラー)を観に出かけた。 字幕翻訳は田中武人。原題はZoo。 「フレデリック・ワイズマンのすべて」の巡回上映の一本である。 冒頭、マイアミの動物園の動物の姿のクローズアッ…

『桜三月散歩道』とフレデリック・ワイズマン

最低気温が6℃、最高気温が8℃の小雨模様だった。三月五日は二十四節気のひとつ啓蟄(けいちつ)ですが、冬ごもりの虫が穴から出てくるという意味だそうで、まだまだ先のようです。 肌寒い日がつづく。しかし、一雨ごとに春が近づく気配が感じられます。 先…

フレデリック・ワイズマン監督の映画『セントラル・パーク』

2月に引き続き「現代社会の観察者」として、独自の映像表現を展開し続けているドキュメンタリー作家のフレデリック・ワイズマン監督の作品を上映している。 シネマテーク・プロジェクト第4弾「フレデリック・ワイズマンのすべて」からの一本、『セントラル…

フレデリック・ワイズマン監督の映画『競馬場』

シネマテーク・プロジェクト第4弾「フレデリック・ワイズマンのすべて」の一本、映画『競馬場』(1985年、114分、白黒)を観に寄る。原題はRacetrack。 プログラムより引用。 サラブレッドの競走馬として世界でも指折りのニューヨークのベルモント競…

フレデリック・ワイズマン監督の映画『モデル』

シネマテーク・プロジェクト第4弾、「フレデリック・ワイズマンのすべて」 FREDERICK WISEMAN RETROSPECTIVEが全国巡回で日本初公開を含む作品を上映中。 1日、フレデリック・ワイズマン監督の映画『モデル』(1980年、129分、白黒)を観る。 プロ…