2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

子規の徒歩旅行2

月刊『波』8月号の連載「子規の音」(森まゆみ)の第七回「菅笠とかくれみの」を読みつづける。 第七回「菅笠とかくれみの」は、正岡子規の明治二十四年をたどっているのだが、三月二十五日から四月二日にかけて房総旅行で、子規は二十六日に十一里も歩いて…

子規の徒歩旅行

月刊『波』8月号の連載「子規の音」(森まゆみ)の第七回「菅笠とかくれみの」を読む。 明治二十四年の正岡子規の一年を描いている。 この年の子規は旅行が多い。 森まゆみさんが、冒頭、つぎのように書いている。 《明治二十四年という年は正岡子規にとっ…

小林信彦を読む

小林信彦著『「あまちゃん」はなぜ面白かったか? 本音を申せば』を読む。 「往時、茫茫として」に、笠原和夫氏についてのエピソードがある。 傑作「愛 アムール」をめぐって、で小林信彦の感想があるのだが、主演がエマニュエル・リヴァで、映画評の一部を…

映画「荒武者キートン」

昭和のはじめ頃の映画には音がありませんでした。日本では、話芸の伝統を受け継いで、巧みな語り口で映画を説明する「活弁」が発達し、活動弁士は映画館のスターとして人気を集めました。弁士の語りによって、映画は新たな輝きを放ちます。こも機会に、ぜひ…

河原温氏のこと、I am still alive

シオカラトンボ。 クロイトトンボ。 20日に梅雨が明ける。昨年とくらべると梅雨明けが遅かったが、平年並みである。 22日、最高気温32℃、最低気温27℃。晴れる。夜の気温が下がらない。熱帯夜がつづく。 12日の中国新聞で、河原温氏死去を知る。 《…

古厩智之監督の『ロボコン』

《7月、8月は「日本映画2001年からのブレークスルー」と題して、2001年以降に公開された、若手監督の作品、若手俳優が才能を見せた作品などにより、21世紀になってから10数年の日本映画を振り返ります。》 古厩智之(ふるまやともゆき)監督の…

「河童供養 十句」

雨上がりのしずく。 シオカラトンボがとまっていた。数センチまで寄っても逃げる気配がない。 トンボ科の昆虫。中形で最も普通のトンボ。四〜九月に現れ、成熟した雄は腹に青白粉を装う。雌は淡黄褐色でムギワラトンボという。 『大辞泉』 河童忌というのは…

渓くだる大揚羽蝶どこまでも

晴れる、最高気温30℃、最低気温23℃。梅雨の中休みのような天気である。 チョウトンボを見かけた。ハスの葉にとまっている。 トンボ科の昆虫。体は黒色。翅(はね)は幅広く、先端が透明なほかは黒褐色で紫青色または金緑色の光沢がある。池沼の上をチョ…

伊馬春部のこと

晴れる、最低気温25℃、最高気温31℃。 大賀ハスといわれているが、ハスは花を閉じていた。 今月(7月)の新刊に、『現代語訳 東海道膝栗毛(上)』が、岩波現代文庫で16日に発売のようだ。 伊馬春部による「東海道膝栗毛」の現代語訳である。 東海道を…

『サタデイ・ナイト・ムービー』から

週刊読売に連載の「都筑道夫のときどきキネマ」(昭和52年7月2日号〜昭和54年3月18日号)が、都筑道夫著『サタデイ・ナイト・ムービー』(集英社文庫)に収録されている。1977年から1979年に都筑さんの見た映画評である。 溝口健二監督の映…

吉村公三郎監督の映画『越前竹人形』

7日は二十四節気のひとつ小暑で雨、時々曇り。最高気温24℃、最低気温22℃。蒸し暑い。 昨日から梅雨前線の北上があり、通過時が雷と雨が激しかった。 この雷鳴を聞くと、梅雨明けがもうすぐである。 《6月は、若尾文子さんの特集を開催します。1952…

ヒメジョオンと「書物の達人 丸谷才一」のこと

この花はハルジオンかな。いや、ヒメジョオンかな。 区別に迷う植物の名前である。 茎を折って、その折れ方などで調べる。 茎の中が空洞になっていないので、ヒメジョオンと同定した。 一枚一枚の花びらは細いながらやや幅がある。 新刊で、菅野昭正・編『書…

「新鋭文学叢書」の広告2

全身が赤いトンボ。しわくちゃになった蓮の葉にとまっている。ショウジョウトンボで、とまる位置はいつも同じ場所を好むようだ。 翅(はね)は透明である。とまるとそのまま動かない。 トンボ科の昆虫。雄は全体に鮮やかな赤色、雌は橙(だいだい)色。夏、…