2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

すがすがし薄色つつじセルの人

ヒラドツツジ(平戸つつじ)が、今ちょうど満開だ。四月から五月に咲く。ゴールデンウィークの花と呼ばれているようだ。ツツジ科ツツジ属。花が大きく、密集して咲いている。 「すがすがし薄色つつじセルの人」 松本たかしの昭和十三年(1938年)の句で…

古庫のかたへの実梅(うめ)を今もげる

最高気温24℃、最低気温17℃。曇り。 梅の実が膨らんできています。 バラ科の落葉高木。葉は卵形で縁に細かいぎざぎざがある。早春、葉より先に、白・淡紅・紅色などの香りの強い花を開く。実は球形で、六月ごろ黄熟し、酸味がある。未熟なものは漢方で烏…

伏す犬の尾強く巻ける牡丹かな

牡丹(ぼたん)の花が満開で見ごろです。 ボタン科の落葉低木。高さ一~二メートル。葉は大きく、羽状複葉で、互生する。五月ごろ、白・紅・紫・黄色などの花が咲く。花びらは五~八枚あるが、重弁や二段咲きなどさまざまな園芸品種があり、寒牡丹もある。根…

田坂具隆監督の映画『月よりの使者』

2018年10月28日の「活弁シアター」は、活動弁士・澤登翠さんを迎えて1934(昭和9)年の無声映画『月よりの使者』が映像文化ライブラリーで上映された。上映前に学芸員の解説と澤登翠さんと演奏者の紹介などがあった。 「活弁シアター」のパンフ…

後藤明生の『この人を見よ』から2

西洋シャクナゲの花が咲いています。薬用で、毒性があるので注意とのこと。 後藤明生の小説『この人を見よ』は、後半、芥川龍之介と宇野浩二の関係や中野重治の年譜をたどりながら話をすすめて中途で終っている。未完の長篇小説です。 巻末に、「付録 イエス…

後藤明生の『この人を見よ』から

ヤエザクラ(八重桜)が満開です。うっすらと紅色の花びらが青空に映えている。 後藤明生の小説『この人を見よ』を読んでいます。 「海燕」一九九〇年一月号から一九九三年四月号に連載された未完の長篇小説「この人を見よ」を単行本化した本です。 本文タイ…

多川精一著「戦争のグラフィズム」を読む2

ミツバツツジが咲いている。淡い紫の花が横向きで雄しべが五本、先が上向きになっている。 ツツジ科の落葉低木。関東・中部地方の山地に自生。葉は菱形に近い卵形で、枝先に三枚ずつつく。四、五月ごろ、葉の出る前に紫色の漏斗状の花を横向きに開く。庭木に…

多川精一著「戦争のグラフィズム」を読む

ホンキリシマ(本霧島)の花が咲き始めている。大きさは三センチほどの径で濃く明るい赤が鮮やかだ。葉は丸みのある楕円形で花びらよりは小さい。 多川精一著「戦争のグラフィズム」を読む。 副題が、回想の「FRONT」。 目次 序章 一九四一年秋1 ふた…

『昭和時代』から3

最高気温17℃。快晴で乾燥した風が吹く。爽やかだ。アセビ(馬酔木)の花が、房状に垂れ下がって咲いている。 ツツジ科の常緑低木。乾燥した山地に自生。早春、多数の白い壺(つぼ)形の花が総状につく。有毒。 『大辞泉』 中島健蔵著『昭和時代』のシンガ…

『昭和時代』から2

リキュウバイ(利休梅)の白い花が青空を背にして満開です。 中島健蔵著『昭和時代』からの覚え書き。 大阪駅の近くのホテルに、一ヵ月あまりも軟禁されて、シンガポールが陥落したという発表があるとまもなく、広島まで列車で運ばれ、その次の日の夜明け前…

『昭和時代』から

公園の桜、ソメイヨシノが満開になり風にゆれている。記念撮影をする人が多い。 バラ科の落葉高木。エドヒガンとオオシマザクラの雑種といわれる。葉は広い倒卵形。四月ごろ葉より先に、淡紅色から白色となる花が咲く。広く植栽され、木の生長は早いが寿命は…