2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

雑誌から

先月、「サンデー毎日」1月26日号に、坪内祐三さんの連載「テレビもあるでよ」を見たときに、「今週の新刊」(岡崎武志)で、筆者の岡崎さんが高崎俊夫・朝倉史明編『芦川いづみ』という本を紹介していました。その岡崎武志さんの紹介文に注目しました。 …

読書アンケートから

ハクモクレンのつぼみが膨らみはじめてきた。白いつぼみは空の方へ向いている。 先日、みすず書房のPR誌「みすず」1・2月合併号の「二〇一九年読書アンケート」を見て、読んだことのある本を誰か言及していないか、と探したところ、杉田英明氏が若菜晃子著…

対談・映画について私たちが語ること

『望星』3月号に、平川克美と川本三郎の「映画について私たちが語ること」という対談が掲載されていました。新藤兼人の映画『銀心中』(しろがねしんじゅう)に出てくる花巻電鉄の電車のことや川島雄三監督の映画『銀座二十四帖』で昭和30年(1955年…

花一本あり人これを四方より

カワヅザクラ(河津桜)が満開になった。早咲きのサクラ。風に吹かれて花びらがゆれている。小鳥が枝から枝へと動き回っている。黄緑色の羽(はね)で目の周りが白い小鳥。メジロ(目白)だった。一本の桜の木に、メジロがいて、人々がカメラを向けている。 …

あなづりし道に迷ひぬ探梅行

晴れた青空に遅咲きの白梅が咲いていた。今が満開で、とても良い香りがする。 「枯木中行きぬけたりし雲一つ」 「あなづりし道に迷ひぬ探梅行」 松本たかしの昭和十年(1935年)の俳句です。

PR誌から

白水社のタブロイド版のPR誌『パブリッシャーズ・レビュー 白水社の本棚』2020年冬号の一面の「愛書狂」が、伊藤整の『日本文壇史』(講談社文芸文庫)は読み始めると止められない、といって、若山牧水の恋をめぐって書いている。「愛書狂」の筆者は俵万…

小冊子から2

先月、図書館で「久我山通信」No.22を入手しました。「佐々木基一研究」のサブタイトルのある小冊子です。目次が、「評伝 佐々木基一 (五)」(杉田達雄)、「わが道しるべーー久保覚」(桑野隆)、「長谷川四郎、小沢信男、そして佐々木基一」(渡辺喜一…

小冊子から

時代を鋭く突くサイの角今も昔も気になる本に犀のマーク 晶文社 創業記念60周年記念フェア 先日、書店のブックフェアで、上記のようなパネルを掲げた晶文社のブックフェア本が展示されていました。「晶文社60周年記念冊子」が置いてあり、無料配布の小冊…

山浅く大瀧かかる梅花村

晴れて暖かい日がつづく。梅の花が満開になった。近寄ると花から良い香りがする。 松本たかしの昭和十七年(1942年)の俳句に、 「紅梅の残りし花に一茶亭」 前書きは、「六義園」とある。 「山浅く大瀧かかる梅花村」 「瀧川の流れ出てすぐ梅花村」 前…

長閑さにまだゐる鴨や浦戸湾

渡り鳥のヒドリガモを見かける。小さな群れで水面を滑るように移動していた。 カモ科の鳥。全長四八センチくらい。雄は頭部が赤茶色で額が黄白色、胸がぶどう色、背と側面が灰色。雌は全体に褐色。ユーラシア北部で繁殖。日本では冬鳥で、港湾・湖沼でみられ…

「映画をこまかく楽しむために」

週刊文春の1月30日号の小林信彦の「本音を申せば」第1046回、「映画をこまかく楽しむために」と題して、「椿三十郎」について書いているのだが、入江たか子について記している箇所があった。 《てっとり早くいえば、「椿三十郎」はお家騒動ものである…

サザンカ(山茶花)が満開

サザンカ(山茶花)が満開を迎えて散り始めている。 『群像』2月号のアンケート特集シネマ2019に、坪内祐三さんが回答していた。 1月の坪内祐三さんの突然の訃報に驚いた。 このアンケートに坪内祐三さんは、田中小実昌の小説を原作とした映画で、神代…