何蒔くと秋の畠を一人打つ

 晴天で、爽やかな風が吹く。
 子規の句に、
 「鳶舞ふや本郷台の秋日和
 「何蒔くと秋の畠を一人打つ」
 明治二十七年の句。
 園芸店で野菜の苗を買う。わけぎ、パセリ、サニーレタス。水菜は店の人からおまけにもらう。
 鉢植えの植物が置いてあり、彼岸花が目に鮮やかだった。

ヒガンバナ科多年草。土手や田の畦(あぜ)に生える。秋の彼岸のころ、高さ約三〇センチの花茎を伸ばし、長い雄しべ・雌しべをもつ赤い六弁花を数個輪状につける。花の後、線形の葉が出て越冬する。有毒植物であるが、鱗茎(りんけい)を外用薬とする。曼珠沙華(まんじゅしゃげ)。  『大辞泉