6月の「特集・新藤兼人のシナリオ」で上映の作品から。
8日、成瀬巳喜男監督『舞姫』(1951年、東宝、85分、白黒)を観る。
撮影が中井朝一、美術は中古智。脚本を新藤兼人。
出演は、高峰三枝子、山村聰、岡田茉莉子、片山明彦、二本柳寛、木村功、沢村貞子。
6月プログラムより引用。
バレエ教師の矢木波子と、大学教授の夫との間には深い溝があった。昔の恋人との逢瀬に波子の心は乱れ、人生の再出発を考えもするのだが・・・。川端康成の同名小説を新藤兼人が脚色した家庭劇。娘役で岡田茉莉子がデビューを飾った。
『舞姫』は原作が川端康成である。
岡田茉莉子と片山明彦は矢木波子(高峰三枝子)の長女・品子と長男・高男を演じている。
夫の矢木(山村聰)は大学教授だが没落して教科書用の原稿も書きお金に苦労している。
そんな苦労を知らない波子は、バレエ教室を開いて生徒にバレエを教え、昔の男友達の写真家の竹原(二本柳寛)に夫には内緒で会っている。
波子はバレリーナの夢が戦争で妨げられた過去を悔んで、娘の品子(岡田茉莉子)にバレリーナへの夢を託していた。
岡田茉莉子のデビュー作であるのだが、映画通によると、元々は品子役は杉葉子だったが、高峰三枝子が杉葉子と馬が合わず岡田茉莉子になったという。