6月は、昨年の5月に亡くなられた新藤兼人監督のシナリオ作家に焦点をあわせて「特集・新藤兼人のシナリオ」の上映会がありました。
9日の家城巳代治監督の『姉妹』(1955年、中央映画、100分、白黒)は、姉妹に野添ひとみ、中原ひとみ主演の作品です。
畔柳二美の小説『姉妹』から映画化されている。脚本は新藤兼人。
家城巳代治の映画がもう1本上映された。
15日、家城巳代治監督の映画『裸の太陽』(1958年、東映、85分、白黒)である。
新藤兼人が氷室和敏の原作を脚色。
出演、江原真二郎、丘さとみ、中原ひとみ、仲代達矢、飯田蝶子、東野英治郎、高原駿雄。
6月プログラムに、
蒸気機関車の機関士助手として働く木村は、恋人のゆき子と一緒に結婚資金を貯めていた。木村が大切なお金を同僚に貸したため、ゆき子は腹を立て・・・。木村とゆき子を中心に、働く若者たちの恋と友情をさわやかに描く。
木村を江原真二郎、恋人のゆき子を丘さとみ、ゆき子の妹を中原ひとみが演じている。
映画『姉妹』では、野添ひとみと中原ひとみが姉妹役だったが、映画『裸の太陽』では丘さとみと中原ひとみが姉妹役である。
ゆき子の妹はお姉ちゃんと言ってお金を借りに来るが、ゆき子はことわって追い返す。
その金を木村が、同郷の同僚前田(仲代達矢)に貸してしまう。
ゆき子は木村に腹を立てるのだった・・・。
お金を前田が何の目的で入用だったのか。
昔の恋人が夫の肺の手術費用で困っているのを、前田は援助した。
無事手術は成功した。
映画のあとの雑談で、肺の手術をしてベッドに横たわっているのは富田浩太郎という俳優だと聞いた。*1
映画評論家の川本三郎さんが富田浩太郎について書いているのを読んだことがあるそうだ。
東野英治郎が機関士を55歳で定年退職し、アイスキャンデーを自転車に積んで売り歩いている。
家城巳代治は美空ひばりの『悲しき口笛』(1949年、松竹)を撮った監督ですね。