梅の花と書評のこと


 春の訪れを知らせてくれる梅の花
 公園の白梅に変化が見られた。
 先日のつぼみは、まだつまんでみると堅かったが、今回は白い花弁(はなびら)になる部分がふっくらと柔らかさが感じられる。
 寒さに耐え、日々開花へと進みつつある。

 夜、ラジオ深夜便で「母を語る」を聴いた。
 ゲストが池澤夏樹さんで、「母を語る」と題して自伝的な回想が語られる。聞き手は遠藤ふき子さんである。
 文学をめぐる母からの影響、父福永武彦のことや世に出るまでの苦闘の日々の心境など、詩のこと、ギリシャへの移住のこと、翻訳のこと、母方の祖先に淡路島があり北海道への移民史的な小説を書いたことなど語られる。

 新潮社のPR誌『波』2月号で、小沢信男「タイムマシン昭和号」を読む。坪内祐三著『昭和の子供だ君たちも』の書評である。
 《後続の世代では、戦後生まれの団塊の連中がいちばん元気でウマが合うようだと、一まとめに眺めてきたが。当事者にしてみれば団塊度にも年ごとに違うし、ご当人たちには痛切に自明な違いが、やはりあったのですなぁ。横浜国大から過激派が輩出したゆえんなども、目から鱗だ。》  21ページ

昭和の子供だ君たちも

昭和の子供だ君たちも