團栗の落ちずなりたる嵐かな


 8日、二十四節気のひとつ寒露であった。午前一時半ごろ、月が高く西に眺められた。東の空にオリオン座が昇っていた。午後七時すぎから満月の夜の皆既月食を見物する。
 9日から10日にかけては、十六夜の月が天高く眺められた。煌々と月がきれいだ。
 13日、台風19号が九州、四国を経て東へ過ぎ去る。
 14日、晴れる。最高気温20℃、最低気温16℃。
 台風一過で、街路樹は足の踏み場もないほどに、ドングリが散っている。調べると、アラカシの実のようだ。

ブナ科の常緑高木。本州中部以南の山地に自生。樹皮は緑がかった灰色。葉は堅く、楕円形で先半分の縁にぎざぎざがある。春、尾状の雄花と上向きの雌花をつける。実はどんぐり。材は家具や木炭にする。くまかし。 『大辞泉

 「椎ひろふあとに團栗哀れなり
 「團栗の落ちずなりたる嵐かな

 二句とも、正岡子規の俳句で、「椎ひろふあとに團栗哀れなり」が明治二十五年の句である。
 「團栗の落ちずなりたる嵐かな」は、明治三十年の句。