ナツメの木とトノサマガエル

トノサマガエル

 アゲハチョウがふらふら通りを横切ってゆく。街路樹に百日紅さるすべり)の木が植えられている。白い花で満開だ。木の高さは10メートルほどもある。
 街路樹の中にナツメの木もあった。大きな木で、これも高さが10メートルを超える。
 このナツメの木には実がなっている。緑色の実が鈴なりで一杯だ。ナツメの実は食べるとりんごの味に似ている。ここの木になっている実は手が届かないほど高い所の枝にあるので、誰も採ることはできない。
 快晴で陽射しは強かった。夕方になるとやや涼しくなった。

 公園の池へ寄り道してみる。
 ハスの下の水面からトノサマガエルが顔を出していた。小さいカエルはあちこちの睡蓮の葉の上に座って、じっとしていた。
 ハスの葉の下に隠れたあたりから、牛が鳴くような声でカエルの鳴き声がする。さまざまな鳴き声のカエルで池はにぎやかだった。池のコンクリートの縁に座っているカエルへデジカメを近づけた。近づけても逃げない。10センチほどにしたら、ぴよーんとカエルは跳んだ。70センチほど跳んで水中へもぐった。
 池の周りをゆっくり歩いていると、通りがかった人が寄って来て、「カエルが鳴いてるけども、ウシガエルですかね?」
 うーん。鳴き声は牛の声に似ている。でも、この池で見かけるカエルはトノサマガエルの大きさだから違うのかな。