JTB『旅』の最終号

 晴天で青空が広がっている。街路樹のイチョウの葉は、いちどに黄色になっていた。空の青とイチョウの黄が目にあざやかだ。このイチョウの周りにある街路樹の葉は、常緑の緑色の葉の樹も多いが、真っ赤に紅葉した葉の樹もある。朝が冷え込む。
 雑誌『旅』2004年1月号、通巻九二四号。JTB発行最終号「終着駅から始まる旅」を開く。

 大正13年から79年間、有難うございました。JTB発行 最終号

 ふーむ。この号が、『旅』の最終号か。まず、目次を見てみよう。読むところが多いなあ。巻頭のグラビアに関川夏央が、鉄道が運んだもの特別編・サハリン紀行「オホーツク発、銀河行き」を書いている。宮沢賢治樺太旅行をたどっている。
 「森まゆみ聖地巡礼」が第5回で、「京の古寺で精進料理を食べ尽くすの巻」。森まゆみさんが宇治の萬福寺を訪れている。このお寺の大きな魚板を持ち上げてみせる筆者の写真がある。見てみるとその魚板の形はタイヤキに似ている。もし、食べるとすれば一〇〇〇人が食べれるかな。このお寺、訪れると中国のお寺のような錯覚を受けるね。森さんも言うように・・・。
 嵐山光三郎の「出雲ローカル線紀行 ひとすじの鉄路のさきは冬の海」は俳句をひねりながらの旅道中記。水木しげる記念館美保神社一畑薬師出雲大社を訪れる。
 対談「旅學講座」は、西江雅之種村季弘の対談がある。場所は小田原でどうも旅館の一室で行われたようにみえる。種村季弘西江雅之のお二人が、階段に並んで立っている写真があるが、種村さんは階段の手すりに左のひじをもたれかけて、右手をポケットへ入れてのポーズが決まっている。旅をめぐってのお二人の話は後で書いてみよう。