ちいさな桃源郷

 午後、橋を渡っている時に白いカモメが群れて海の方へ向っていた。うーん。川の上という所は鳥の通り道なのか、よく鳥に出会う。渡り鳥のカモの群れが静かな水面に隊列を作っていたのは、きのうだった。アオサギは川の中に立っている古い通行禁止の橋の欄干に止まっていたり、海鵜が一羽もしくは二羽で水面に浮かんでいて、尾を空に揚げて水中へ潜っているのを見たりする。夕方の日暮れ時にはカラスが、羽を上下に動かしながら山のほうへ飛んで行く。
 ホームセンターで部屋の改造用の資材を買う。配達は25日。
 雑誌『旅』2004年1月号(JTB発行 最終号)を読む。「著者に聞く」に『ちいさな桃源郷』(幻戯書房)の編者である池内紀へのインタビューがある。

伝説の雑誌「アルプ」から33編。無類の山好きが編んだ、
馥郁たる山の匂いを伝えるエッセイ・アンソロジー
「山の旅とは自分で創るもの」。さて、その心とは・・・。 178頁

 「アルプ」という雑誌は、昭和33年(1958年)に創刊で昭和58年(1983年)に300号を数えて終刊した。その「アルプ」から編者の池内紀さんが山の読み物(エッセイ)を33編選んだ。この夏に亡くなられた串田孫一さんらが編集をされていた雑誌だったらしい。その池内紀さんへ聞書き(インタビュアー)されているのが、岡崎武志氏であった。うーむ。JTB時代の『旅』という雑誌は読むところがあるなあ。