大工さんとファーブル

 朝食時に大工のKさんが来られる。てきぱきと材木の加工を始める。周辺は電動工具での桧(ひのき)材からの鉋(かんな)くずの匂いがただよう。9センチ角の桧を短く輪切りにした材木を置いた上に、9センチ角の長い桧材を載せていって固定していく。その上に、赤松の垂木(たるき)4・5センチ角を並べて載せていって固定する。その位置合わせは、墨壺(すみつぼ)からの糸の墨の線で決めていく。糸をパッと弾くと墨の線が引ける。
 釘やビス打ちはエア釘打ち工具を使ってやる。エアコンプレッサーのモーター音がする。
 コンパネ(ラワン合板)を赤松の垂木の上に置くようにして、敷き詰めていく。その下地の上にフロアー材を木工用のボンドで貼り付ける。材木を持ったり、道具を渡したりの作業をお手伝いする。本日の作業は、ここまで。
 今週、書店で頂いた小冊子は、『本の話』12月号、『本の窓』12月号、『青春と読書』12月号。それと、『新刊展望』12月号。
 特集『完訳ファーブル昆虫記』刊行ということで、『青春と読書』は、奥本大三郎養老孟司の対談があり、うん、うん、とうなずく。

養老 要は自然との付き合い方なんですよ。皆さん、ファーブルというと、虫だとおっしゃるけど、ファーブルは決して虫だけ見ていた人ではない。『昆虫記』というのは自然との付き合い方なんですよ。花だってキノコだってたくさん出てきますものね。それを見てほしいですね。  8頁