山口昌男と「落田洋子 新作油彩画展」

落田洋子展

 京都の知恩院の前に帆布(はんぷ)の袋物、バッグで有名なお店がある。お家騒動とか。ふーん。ずいぶん前に、ある新聞社の講演会で山口昌男の講演を聴いたことがあった。話の内容といえば、その頃出された新書で論じられたことを話されたのだった。
 それはさておき、講演が終わってロビーでうろうろしていたら、山口さんが会場から出て来られて、そばに来られた。それに気づいた聴衆が山口昌男さんを囲んで、いろいろ感想や意見などを始めていた。しばらく、山口さんのすぐお隣で、皆さんの会話を聞いていた。間合いが開いて、わたしが話しても良さそうな時があったので、山口さんの肩から下がっていた一澤帆布のバッグを見て、「一澤帆布ですね。」と言った。すると、愛用してますという返事をされたのだった。たしか、色はカタログでいうと「国防色」の色のバッグだったかな。今風に言えば、オリーブグリーン色になるのだろうけど・・・。そのバッグには傘がくくり付けてあった。なかなかいい感じだ。この一澤帆布のカタログは謄写版で刷られたもので、色の表現が「国防色」となっていた。うーむ。表現が古風???
 「落田洋子 新作油彩画展」をギャラリーたむらで観る。3Fのサイズの油彩が中心。6Fくらいの作品が2点あった。久しぶりに観た。集英社のPR誌『青春と読書』の表紙に使われたコラージュの原画そのものがあって、ちょっと感動した。今回は落田洋子さんはある事情で来られず、残念だ。そういえば、前回もある事情で来られずだったなあ。その前は、会場に来られていて、お話を聞くことも出来て良かったなぁ。その時に落田洋子さんが話されたコーヒーの入れ方には笑ってしまった。ユニークな素敵な方です。
 12月10日から25日まで。水曜日は定休日。