ラジオ深夜便で宮迫千鶴を聞く

ソメイヨシノ

 四月二十日は二十四節気のひとつ穀雨である。昨夜からの風雨が、朝になるとすっかり止んで晴れた。少し寒くなる。夜半の強い風雨でかなり桜も散った。この桜は前々日のソメイヨシノ。通りの街路樹の桜は葉桜になりつつある。

 花ちりて木の間(このま)の寺と成(な)りにけり
 苗代(なわしろ)や鞍馬の桜ちりにけり
 むき蜆(しじみ)石山のさくら散(ちり)にけり

 一句と二句は、『蕪村句集』からで、明和六年と明和年間の句と推定されている。
 三句目は、『蕪村遺稿』所収の句。これも、明和年間の句とある。
 今週のラジオ深夜便の「ないとエッセイ」はゲストが宮迫千鶴さんで「絵の生まれる場所」というタイトルの、絵描きになるまでの回り道、寄り道を語られている。ふーむ。初めて聞く話で興味深い。高校生のころの宮迫さんに会ったことがあるという人から、その時の話を聞いていたので、放送で話されたその後の回り道の話が、なんだか身近に感じられた。