「風呂敷」の空想力

カエルの背中

 池の縁のコンクリートにいるカエルの背中が、緑色に成りかけていた。睡蓮の葉や水中にいるカエルたちは、まだ体が土色のままだった。

 無尾目の両生類の総称。体は太短く、首のくびれがなく、目は上方に出て、口が大きい。前足に四本、後ろ足に五本の指と水かきをもつ。昆虫やミミズなどを舌で捕らえて食べる。声帯や鳴嚢(めいのう)をもち、鳴くものが多く、水田・沼などにすみ、樹上や地中にすむものもある。幼生はおたまじゃくし。アマガエル・トノサマガエル・ヒキガエルウシガエルなど種類が多い。かわず。  『大辞泉

 多田道太郎の『物くさ太郎の空想力』を読む。「風呂敷」と題した文で、多田さんは風呂敷の融通無碍(ゆうずうむげ)の包み、これをめぐって鶴見俊輔論を展開しているが、この話(空想)は、なかなか言い当てているかもしれないね。