さみだれや大河を前に家二軒

アオサギ

 明日は雑節でいえば、土用だ。
 梅雨の中休みだろうか。曇っている。傘をささずにすむほどの小雨が時折降る日だった。
 川を渡っていると、水量の増した川にアオサギがいた。竹の篊(ひび)の先端が水面にのぞかせている所へいる。増水した水のことなど知らぬかのように、じーっといるのだった。
 『蕪村句集』に、

 夕風や水青鷺(あをさぎ)の脛(はぎ)をうつ
 さみだれや大河を前に家二軒

 用事で税務署と病院と役所を駆け巡る。応対がとてもきびきびしていて良かった。しかし、税務署員の方が、わたしのボールペンを持って行ってしまい、すっかり忘れていたので、すみませんボールペンを返してくださいと言って、返してもらった。
 日垣隆の『売文生活』(ちくま新書)が面白かった。参考文献一覧の第六章で、河原淳の『体験的フリーライター案内』を挙げている。うーむ。日垣さんの熟読した文献に、この本を掲げているので、なんだか親しみを感じた。
 原稿料とはなにか、に始まって、おしまいを「お金も自由も」で締めくくっている。新五千円札の顔の樋口一葉のエピソードで・・・。