土用干し

ハス

 二十四節気のひとつ大暑は、二十三日だったんだね。
 梅雨が明けそうで明けない。時折のにわか雨あり。終日、天気がぐずついた。街路樹からアブラゼミの鳴き声が聞こえて来た。晴れ上がったら、早速に土用干しだ。
 『蕪村句集』に、

虫干や甥(をひ)の僧訪(と)ふ東大寺

 『青春と読書』2006年8月号で、茂木健一郎の連載「欲望する脳」⑯〈近代からこぼれ落ちた感情〉を読んだ。小津安二郎の『晩春』や映画『ビルマの竪琴』に触れたりして、近代からこぼれ落ちてしまった感情を、いったいどうすれば良いのだろう、と書いている。
 もうひとつ、高橋治の連載「つばき恋恋」が最終回で、タイトルは〈小さくなって行く地球〉だった。椿をめぐっての話なのだが、集英社新書として刊行されるらしい。