昨日の夕方、道端の電柱でピチピチピチ・・・ピチピチピチと音がするので仰向けば、電線に鳥が群れていた。晴れた空を背景にして影絵のように見えるムクドリであった。
『サンデー毎日』の「満月雑記帳」で、クリント・イーストウッドが監督した映画『父親たちの星条旗』を観たあとの中野翠さんが、いままで観たことのなかったイーストウッドの戦争映画をDVDで観て、唸っている文を読んだ。
もう一つ、今日の朝日新聞の読書欄に、「たいせつな本my classics」㊦で中野翠さんの文を読む。森茉莉訳、堀内誠一装丁によるジィップという女の人が書いた『マドゥモァゼル・ルウルウ』(薔薇十字社)73年刊で、現在絶版らしい。《十四歳と六ヵ月の少女ルウルウが引き起こす小喜劇の数かず。その明朗で辛辣(しんらつ)な笑いのセンスに驚かされた。》
《森茉莉は「耽美派」作家には違いないけれど、笑いに関してもすばらしく鼻のきく人だと確信した。私は少女趣味でも笑いを含んだ少女趣味にしか反応しないんだなあ、とも思った。「なかみ」も「みかけ」も私にとっては宝物のような本。》
他に、「話題の本棚」は江戸をめぐる本。その中で、森まゆみの『円朝ざんまい』*1(平凡社)に注目。