マンガはルビのある漢字

藪椿

 冬枯れの街路樹のなかに椿の花が一輪見える。先日の小さな神社の藪椿のにぎやかさも好いが、目立たずに咲いているのも趣きがある。
 昨夜、NHKラジオ第2の「文化講演会」は「なぜ京都にマンガミュージアムか?」と題して、牧野圭一さんの話を聴いた。
 京都国際マンガミュージアムの初代館長に養老孟司さんが選ばれた理由や、ヨーロッパとりわけフランス語圏で日本のマンガはクールでかっこいいじゃないか、と関心を呼んでいる現象をめぐっての話に興味深く耳を傾ける。
 うーん。そういえば、フランス語圏のスイス人だったか、宮崎駿の「千と千尋の神隠し」のファンがいたね。
 養老さんは以前から「マンガはルビのある漢字である。」と書かれているが、牧野圭一さんも以前養老さんとの対談で、その話に目からウロコだったそうである。
 牧野さんの説は、「マンガはおしゃべりな象形文字。饒舌な象形文字である。」とのことなので、養老説と似ているので嬉しくなったそうだ。
 このマンガミュージアムが日本マンガ、アニメというものがどんな力があるのか、そういったことを探る拠点になれればと話されていた。