夕方、南西の空に細い三日月が昇っていた。夕暮れの川面(かわも)にヒドリガモが群れで泳いでいる。係留されたボートのそばから、こちらにやって来た。五メートルほどまで近寄って来る。すいすい水面を滑るように上流へ進んで行く。『蕪村句集』に、
水鳥や舟に菜を洗ふ女有(あり)
書店で『青春と読書』と『本の窓』2007年2月号を頂く。
『青春と読書』で、茂木健一郎の連載『欲望する脳』を読む。「生を知らずして死を予感する」と題した文。《どんな人も、時代の限定の中で生きている。》と述べる。『種の起源』のチャールズ・ダーウィンや夏目漱石などのエピソードを例にあげながら・・・。
小林秀雄は徹頭徹尾生の現場性に生きた人であった。それは、残されている講演の音声を聞いてもわかる。「何を考えているのやら、何を言い出すのやら、仕出来すのやら」わからない、「生きている人間」などという「どうも仕方ない代物」を骨まで愛したのが、小林という男である。 28頁
もうひとつ、『本の窓』に連載中の中沢けいと鈴木隆之の施主と建築家による、「いなかに家をつくろうと思った。」というタイトルの文を興味深く読んだ。
石山修武氏(『「秋葉原」感覚で住宅を考える』という著書がある。)にちょっと触れられている。
ブックオフに寄り、絵本二冊と文庫一冊、購入。各105円。
ユリー・シュルヴィッツ『よあけ』1992年19刷(福音館書店)
ロバート・クラウス文/J・アルエゴ、A・デュウェイ絵/長谷川四郎訳『オリバーくん』1982年15刷(ほるぷ出版)
安岡章太郎『ソビエト感情旅行』1980年9刷(角川文庫)