ジャック・レモンのこと

ナズナ

 道端のクローバーの生えている中に、小さなナズナが一輪咲いている。夕方からやや冷え込む。月は半月に近づいていて、天高く眺められた。 
 『週刊文春』に連載の小林信彦の「本音を申せば」を読む。今週号はジャック・レモンの初期の映画をDVDで観ているという話だった。日本で未公開のジャック・レモンの初期の映画を観れるDVDをめぐって、うんうんと頷くところあり。
 ジャック・レモンといえば、映画『ゆれる』の監督西川美和さんが、サロンシネマの『エンドマーク』2006年9月号で、ビリー・ワイルダーの映画『お熱いのがお好き』のラストのキメ・ゼリフ、「誰にでも欠点はある。」が座右の銘であるとおっしゃられたと、住岡正明支配人が「美妙」というコラムで書いていたのを思い出した。
 ジャック・レモントニー・カーティスマリリン・モンローが共演した『お熱いのがお好き』は好きな映画である。ビリー・ワイルダーもお気に入りの監督だ。
 イタリアのマルチェロ・マストロヤンニジャック・レモンが共演したエットーレ・スコラ監督の『マカロニ』。この映画も良い。イタリアのナポリの街、初老の男二人の「友情」の片思いが心に染みる。