晴れて風も強く気温が低い。ぶるぶる。久しぶりに渡り鳥のヒドリガモの群れを見る。川岸の石に付いている海藻類をついばんでいるようだ。美味しそうに(?)黙々と食べている。
今週の『サンデー毎日』の「満月雑記帳」で、本居宣長を読みたくて書店へ出かけた中野翠さんの話を読んだ。おやおや、ここでも本居宣長だ。
「新潮日本古典集成」のシリーズの中の『本居宣長集』を求めて書店めぐりをするが、置いていない。そもそも古典文学全集といった古典が置かれていない書店が多く、大型書店まで出かけてやっと入手した顛末が語られていた。
その中野翠の『まんざら』から、「心に残る言葉をいくつか」で、アキ・カウリスマキ監督のコメントにふれているところを拾い読みする。
カウリスマキ監督のコメントはいつも何となくおかしくて(何となくというのが大事)、*1
「私は左右対称の顔が嫌いなんだ」
というのも好きだったが(この監督の映画にはみごとなまでに美男美女が出て来ない)、最新作『過去のない男』について語った時はこんな名言を吐いた。
「一番偉いのが女。次が犬。次が男だ」
説明不要ね。こういう言葉に思わず苦笑するのが一人前の男。ムッとするのが半人前の男――と私は思う。 195ページ
*1:何となくは、傍点あり。