昨日は満月であったが、雲があって見なかった。一昨日の夕暮れの空は、晴れて風があり、東南東に昇って来た丸い月が眺められた。
地平線に顔を出したばかりの月は、高く昇っている時の月と比べると大きく見える。
今日、川を渡っていると、白いアオサギが浅瀬にいた。橋の上から十メートルくらいの近くで見れた。
夕方の西の空に金星を見たが、水星は確認できなかった。
〈狐〉が本人名義で書いた山村修著、『〈狐〉が選んだ入門書』を読む。第一章に武藤康史『国語辞典の名語釈』をめぐって書いている。その説明に笑った。
さっそく『三省堂国語辞典』で、編集主幹だった見坊豪紀が見つけた「んんん」の用例の箇所を開く。
小津安二郎監督の映画『麦秋』の終わり近くで、原節子が淡島千景と話す場面で「んんん」というセリフ、この「んんん」を発音する原節子のことばの表情を読み取る武藤。その『麦秋』のビデオを自分でも全編見なおして、「んんん」のことばのえも言われぬ美しさに身震いする山村。
んんん、お二人ともユーモアのひとですね。
淡島千景のセリフに「ねえ、ほら、・・・・・・いつか、お宅の省二さん、スマトラ行く前、みんなで城ヶ島へ行ったことあったでしょ」(18〜19頁)
このスマトラという地名に、小津のシンガポール体験があるんだろうなと思ってしまう。んんん?