蝮の鼾も合歓の葉陰哉

ネムノキの花

 夜明けが早い。夕方は、ちっとも暮れない宵空である。このところ星空が梅雨空で眺められないが、もうすぐ夏至だなぁ。
 通りの街路樹のネムノキに花が満開だった。蕪村の句に、

蝮(うわばみ)の鼾(いびき)も合歓(ねむ)の葉陰哉

 安永四年もしくは五年の句である。
 こういう句もある。「みじか夜や伏見の戸ぼそ淀の窓」。
 『蕪村俳句集』(岩波文庫)の尾形仂の脚注に、《伏見―京都から大阪へ下る夜舟の発着所。淀へ一里。
 参照:伏見宿http://www.gekkeikan.co.jp/enjoy/fushimi/200301_01.html#CHAP02
 ブックオフの新しい店で、一〇五円棚から三冊買う。
 エリック・カール『ごきげんななめのてんとうむし』1997年44刷(偕成社
 佐藤良明・柴田元幸『佐藤君と柴田君』1999年(新潮文庫
 大島 清『温泉と駄ジャレと手料理が脳に効く』2003年(新講社
 『佐藤君と柴田君』は、白水社版の文庫本版である。解説は池澤夏樹
 そういえば、光文社文庫の今月の新刊に、池澤夏樹『アマバルの自然誌』があるね。エッセイのようだ。
アマバルの自然誌―沖縄の田舎で暮らす (光文社文庫)