雲の峰に肘する酒呑童子かな

雲の峰

 八月二十三日は二十四節気のひとつ処暑である。
 暑さが徐々にしのぎやすくなる時期のことらしいが、日中は日差しも強く暑い。
 入道雲が遠くに並んで眺められた。
 蕪村の句に、

雲の峰に肘(ひじ)する酒呑童子(しゅてんどうじ)かな

 安永六年の句である。丹波大江山に棲んだ鬼神の酒呑童子が、雲の峰に腕の肘を当てて、あぐらをかき酒でも呑んでいる姿を連想した句らしい。
 脚注に、雲の峰を丹波太郎という。
 松岡正剛の『ちょっと本気な千夜千冊虎の巻』(求龍堂)を読んだ。
 巻末の特別付録が圧巻ですね。
ちょっと本気な千夜千冊虎の巻―読書術免許皆伝