山田風太郎の『わが推理小説零年』のこと

イチジク

 イチジク畑に実が熟しはじめている。ほんのり色付いていた。
 午後、散髪の終わった後、理髪店に置いてある週刊文春の九月二十日号を読む。雑誌はこういう読み方も愉しい。
 小林信彦の「本音を申せば」を読んだ後、坪内祐三の「文庫本を狙え!」などに目が行く。なんと連載が五百回目。うーむ。
 江藤淳の文庫について書いている。そういえば、江藤に実感主義というのがあったなぁ。
 枕本に山田風太郎の『わが推理小説零年』(筑摩書房)。色川武大について「雀聖枯野抄」(ジャンせいかれのしょう)と「親切過労死」に、色川さんとのエピソードがある。その異常な親切心、サービス精神にふれている。
 それと、梶山季之についても。
 他に、中学三年か四年のころ教えていただいた先生に、「奈良本辰也先生」がいたそうだ。(「風眼帖」)
 豊岡中学教諭をされていたんだね。