よらで過る藤沢寺のもみぢ哉

落葉

 紅葉の季節で今が見頃である。青空に紅葉したケヤキやトウカエデが目に鮮やかだ。落葉も風情がある。
 蕪村の句に、「よらで過(すぐ)る藤沢寺(ふぢさわでら)のもみぢ哉」。*1
 昨夜、NHKテレビの番組「SONGS」を観た。小椋佳五輪真弓の二人の語りと歌。「シクラメンのかほり」と「飛べない蝙蝠」を小椋佳が、「リバイバル」と「幸せの旅人」を五輪真弓が、「愛燦燦」を二人で。
 老舗書店で講談社のPR誌『本』12月号をもらう。手荷物を忘れて店を出て気がついて戻ると、レジに取り置きしてあった。感謝。
 新刊で正津勉の『小説 尾形亀之助―窮死詩人伝 』(河出書房新社)を読んだ。宮城県大河原町にある亀之助の墓を訪れた筆者が、巻末に「亀之助さん」という詩を書いている。言葉が心に染みる。
 そういえば、『脱力の人』を、この夏に読んだ時に尾形亀之助が「脱力の人」のひとりとして書かれているのだった。
 ねじめ正一をはじめ、このところ詩人の書く文章がいいね。
 それと、先週の木曜日の講演で佐田尾信作氏から聞いた赤坂憲雄の『岡本太郎の見た日本』(岩波書店)を手にとって見る。岡本太郎の『神秘日本』についての記述は少ないが、写真家・思想家として岡本太郎の再発見の書。
小説 尾形亀之助―窮死詩人伝岡本太郎の見た日本岡本太郎の本〈3〉神秘日本
 
 
 

*1:脚注に、藤沢寺―遊行寺。今の藤沢市にある時宗の本山。