ゆく年の瀬田を廻るや金飛脚

葉牡丹

 寒波が昨日からつづいている。最低気温は2度で最高気温が4度の一日であった。
 正午過ぎに青空になり雪が舞っていた。その後、目まぐるしく晴れたり曇ったりと変化する。葉牡丹の葉に丸い水滴が付いていた。
 蕪村の句に、「としひとつ積(つも)るや雪の小町寺」。安永二年十二月の句である。
 もう一句、「ゆく年の瀬田を廻るや金飛脚」。*1
 夜、年越しそばをいただいた後、紅白歌合戦を聴く。
 植草甚一の『植草甚一ジャズ・エッセイ1』(河出文庫)を読みながら『ザ・グレイト・ジャズ・トリオ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』のCDを聴いて2007年の大晦日が過ぎてゆく。
 「ソニー・ロリンズを知ったよろこび」に、

モダン・ジャズ・クァルテットもパリへ演奏旅行におもむくまえにヴィレッジ・ヴァンガードで演奏していたが、なかでも話題となったのは、ジャック・ケルアックがジャズ伴奏で詩を朗読したことであった。ケルアックというのは「オン・ザ・ロード」On the Roadという小説で最近注目をあつめた作家であって、「ビート・ジェネレーション」Beat Generationという言葉がこの小説によって生れることになった。  193〜194ページ

 ラジオのニュースが、今夜は山間部で40センチの積雪があるので注意をして下さいと伝えている。さようなら、2007年! お休みなさい。

 

*1:脚注に、瀬田を廻る―宗長「武士の矢ばせの舟は早くとも急がば回れ瀬多の長橋」(『醒酔笑』一)。小町寺は、京都市原野の如意普陀落寺の俗称、とある。