『イカの哲学』

枇杷の花

 今朝も−1℃まで気温が下がって、冷え込む。
 この寒風の中で、枇杷びわ)の木に花が咲いていた。白くて目立たないが、枇杷の花の匂いはほんのり甘くて良い香りだ。
 17日の朝日新聞の広告で中沢新一/波多野一郎『イカの哲学』(集英社新書)という本を知る。特攻隊の生き残りである在野の哲学者、波多野一郎の『イカの哲学』をめぐって中沢さんが思ってきたことを書いているようだ。
 参照:『イカの哲学』http://books.shueisha.co.jp/tameshiyomi/978-4-08-720430-8.html
 昨晩から古今亭志ん生の落語「品川心中」を聴いている。来嶋靖生・編『東海道品川宿――岩本素白随筆集』(ウェッジ文庫)という本に、「東海道品川宿」と題した文があり、明治中期の品川の町を回想している。その中に、

たまたま男の痴愚と女の貪慾とがかち合って、そこから生れた滑稽が人を笑わせる。落語でよくやる「品川心中」のようなのは別として、哀れに悲しい落ちた女の身の果てが心中なのである。むしろ化け物が出ないという方が可笑しい。*1  81ページ  

東海道品川宿―岩本素白随筆集 (ウェッジ文庫)
 
 
 
 

*1:太字は、傍点あり。