静さや清水ふみわたる武者草鞋

トノサマガエル

17日、イタリアパセリと地這いキュウリの苗を購入。地這いキュウリというのは初めてである。
 先日、夕方の公園の池に寄り道したときにカエルを見かけた。ハスの葉が伸びて広がり水面が見えないほどだ。水面に張り付いた葉に大きなカエル。池はカエルが鳴いていないので静かである。
 蕪村の句に、「静(しずか)さや清水ふみわたる武者草鞋(わらじ)」。
 『文學界』2008年7月号で、車谷長吉の『四国八十八ヶ所感情巡礼』の最終回を読んだ。
 連載第三回は伊予国の四十八番札所などから遍路道をたどり、讃岐国の八十八番札所までで、結願(けちがん)成就となる。その後、海を渡って高野山奥の院)に詣でて満願成就するのだった。
 読んでいて、今回ももう出るかなうんこと思っていると、上りで一回うんこ、下りで一回うんこという風な場面がある。なんとなく可笑しい。だんだんエスカレートして無闇にうんこをするものだ。
 いやはや、今日はどこでうんこをするのか。そういう興味もわいて来る始末である。
 最終回の連載第三回では満願成就のその日まで、うんこをもらしてしまうのだった。
 そして、第一回、第二回と読み進むうちにわいてきた疑問が、ついに最終回で解き明かされた。巡礼記でうんこをめぐる事情が述懐されるのだった。