ラジオ深夜便「読書で豊かに」を聴く

 今夜のラジオ深夜便は明石勇アナウンサーの担当日である。
 「読書で豊かに」はゲストが植島啓司さん。
 冒頭、前回の植島さんが紹介した坂口恭平著『TOKYO 0円ハウス0円生活』(大和書房)を読んだ聴取者からの感想の手紙を、明石さんが紹介する。
 今月の本の紹介は次の三冊でした。
 堤未果著『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書
 池田清彦養老孟司著『ほんとうの環境問題』(新潮社)
 丸の内龍太郎著『馬券会計学』(ベスト新書)
 アメリカを目指して、今までやって来たように思っていましたよね。
 アメリカが90年代以降、どこかおかしいと思って来ましたが、この本で医療が数字で示されるとそうだったのかと分かって、この本は多くの人に読んでもらいたいですね。
 一番大きな問題は出産の問題で、一泊すると50万円かかる。それ以外にも麻酔料金などが加算されますからね。
 無理してでも日帰りで退院するわけですね。
 アメリカで盲腸で手術すると200万くらいかかりますからね。ニューヨークで243万円。平均入院一日で。医療費が高騰していて・・・。
 明石さんが、「今、アメリカは徴兵制度ないんですか? どういう人たちがイラクなんかに行くんだろうと、疑問に思っていたんですね。」
 ゼロ法というのは、学生たちの情報を軍が手にするようになったんですね。(兵隊の)集め方の仕組みが民間なんですよね。
 リクルート会社がやるんですよね。
 それで志願して戦争に行っているんですよね。悲惨なことも書かれていますね。
 観光で行くと見えないところが、この本で明らかにされているそうだ。
 二冊目は、環境問題が今、産学政治が提起していますが、ぼくらは倫理的な問題と考えていますが、そんなきれいごとですまされる問題じゃないんじゃないかと・・・。
 二酸化炭素の排出権を買い取るとかいう問題というのも。
 一筋縄ではいかないぞと。ふと立ち止まって考える。この動きに巻き込まれないと。なんとなく流れに乗って行くというのではなく・・・。
 ほんとうの環境問題は、ふと立ち止まって、別の角度から考えてみたい。ちょっと冷静になれるんではないかと。
 三冊目は、競馬で負けないようにするには、といった三つのルールがあると。
 穴狙いに徹底せよ。
 本命は狙ってはいけない。
 勝負レースを絞れ。
 「この発想でどこまで行けるのか見守りたい」と植島さん。
 「ぼくも先月講談社新書で『賭ける魂』という本を書いたんですが・・・。」と話されていた。