シェーの時代

クワの葉

 街路樹の桑の木の葉っぱを手にとって見る。マウスパッドほどのサイズだ。

 クワ科クワ属の落葉高木の総称。ヤマグワ・カラグワ・ロソウなどで、品種も多い。葉は卵形で先がとがり、切れ込みのあるものもある。雌雄異株が普通で、四月ごろ、淡黄緑色の小花が集まって咲く。実は複合果で、熟すと紫黒色になり、食べられる。養蚕用に栽培されるのは主にヤマグワ。根皮は薬用にもする。クワ科の双子葉植物は約一四〇〇種が熱帯を中心に分布、麻・コウゾ・イチジク・インドゴムノキ・イヌビワなどが含まれる。  『大辞泉

 早朝ににわか雨。蕪村の句に、「夕だちや草葉をつかむむら雀(すずめ)」。安永五年六月十六日の句である。
 先月、泉麻人の新刊『シェーの時代 「おそ松くん」と昭和こども社会』(文春新書)で、昭和30年代から40年代初めにかけてリアルタイムで「おそ松くん」読んでいた筆者の文を懐かしく面白く読んだ。
 その「おそ松くん」の作者・赤塚不二夫さんが亡くなられたという訃報は、2日にラジオで最初に知ったのだった。ご冥福をお祈りいたします。
 3日の新聞を見ると一面に赤塚不二夫さんの写真と詳細記事。
 あとは、テレビなどが放送で映像を流している。
 今年の前半に出版された本で、この泉麻人著『シェーの時代』は忘れられない一冊になりそうだ。
 曙出版の『おそ松くん』をめぐる思い出とエピソードが読ませる。
 

シェーの時代―「おそ松くん」と昭和こども社会 (文春新書)

シェーの時代―「おそ松くん」と昭和こども社会 (文春新書)