名月や雨を溜たる池のうへ

雨上がりの蟹

 昨夜は蒸し暑い夜だった。早朝、激しい雷雨になる。外が夜のような暗さだった。10時前になって外が明るさを取り戻す。雨も小降りになる。
蕪村の句に、「名月や雨を溜(ため)たる池のうへ」。明和八年八月四日の句である。
 書店で『小説トリッパー2008年秋季号』を見かけたので、手に取ると加藤典洋が興味深い文を書いている。
 タイトルは、「大江と村上― 一九八七年の分水嶺」である。
 ざっと一読、注目するところいくつかあり。
 大江健三郎村上春樹の小説作法の比較検討をしているようだ。
 村上春樹の小説が『ニューヨーカー』に載った号を、たまたま丸善で目にしていたので、ああ、あれをやはり話題にしているな、と思った。
 ザ・ビー・ジーズの「ニュー・ヨーク炭鉱の悲劇」については、わたしの思い違いだったのかな。加藤さんの文を読んでそう思いはじめる。
 たぶん、この掲載文は話題になるだろう。