柿の葉の遠くちり来ぬそば畠

柿

 園芸店で冬野菜の白菜の苗を買う。
 十月二十三日は、二十四節気霜降(そうこう)だった。まだ暖かいが、もうすぐ立冬である。
 通りすがりの畑に柿が実って色付いていた。うーむ。美味しそうだ。
 他に、無花果(イチジク)の木にまだ実が生(な)っている。
 蕪村の句に、

柿の葉の遠くちり来ぬそば畠(ばたけ)

 『ユリイカ』2008年10月臨時増刊号から、鈴木雅也の「妹 順子」と中島梓の「夢の如く」という二つの回想文を読む。
 この『ユリイカ』は杉浦日向子・特集号である。
 「妹 順子」で、食べ物の偏食を心配していた兄の回想が胸を打つ。
 「夢の如く」は、中島梓さんの回想である。
 「ガロ」で『通信室乃梅』でデビューした時の編集長が渡辺和博さんだったことも思い出す。