夜、ラジオのスイッチを入れるとNHKの番組「新・話の泉」が始まったところだった。
立川談志、山藤章二、嵐山光三郎、毒蝮三太夫、中村メイコの出演で、司会は渡邊あゆみアナウンサーである。
「皆さん思い浮かべてください。二字熟語の出家と家出、このように入れ替えて大きく意味の変わる言葉を、思いつくまま挙げてもらいましょう。」と、司会の渡邊アナウンサーが問題を出し、次のような回答だった。
「番茶と茶番」(メイコさん)
「魚雷と雷魚」(談志さん)
「相手と手相」(嵐山さん)
「幕内と内幕」(山藤さん)
「体重と重体」(毒蝮さん)
「目黒と黒目」
「目白と白目」
「目赤と赤目」
「町田と田町」
「日本と本日」(メイコさん)
「中国と国中」(山藤さん)
「事故と故事」(嵐山さん)
「嵐山と山嵐」
「権利と利権」(メイコさん)
「高座と座高」(山藤さん)
「夫人と人夫」(嵐山さん)
「質素と素質」
「君主と主君」(毒蝮さん)
などなど。
悲憤慷慨「世の中審議会」で、「若者よ!恋をしろ!!」と題した談話で、中村メイコさんの話が面白かった。会場から笑い声が上がる。
メイコさんと吉行淳之介さんとのエピソード。
「そうねえ、当時さしたる娯楽がなかったから・・・。」に大笑い。
微笑ましい「純愛」話。
文人たちの恋文の話は嵐山さんが語る。与謝野晶子、北原白秋の歌とエピソードが興味深かった。
4日の「新・話の泉」は、放送が中止になったので、文化の日をめぐって、「文化」ってなあに? という話題が今夜になる。
たとえば、蕎麦を食べるのが文化人で、スパゲッティを食うのはイタリア人。といった嵐山さんの解答。
「独自の文化を誇れるような名番組にと志しております。今後ともよろしくお願いします。」と、渡邊あゆみアナウンサーが語り、「文化」の話題は終わる。
「立川談志の落語検定」の問題。上方で呼ぶ落語の題名を、江戸(東京)では何と言うか。
一問目、「貧乏花見」
二問目、「高津の富」(こうづのとみ)
三問目、「口合小町」(くちあいこまち)
四問目、「米揚げいかき」(こめあげいかき)
五問目、「延陽伯」(えんようはく)
先月の問題の解答。古今亭志ん生の芸名が18回変えている。
その芸名が順番に話される。途中、志ん生の芸名には講談師の時の芸名もある。
最後に家元の立川談志の「ジョーク」で締めくくられた。
「なぜ、逃げるんだ?
離せば(話せば)分かる。」