快晴で気温が上がる。街路樹のトウカエデが紅葉している。
蕪村の句に、「落葉して遠く成けり臼(うす)の音」。明和六年十月五日の句である。
早朝、ラジオのNHKの番組「土曜あさいちばん」の《著者に聞きたい 本のツボ》に『哲学は人生の役に立つのか』の著者・木田元氏が出演していた。
短時間であったが、木田さんの話を興味深く聴く。
小説、読みまくっているうちにハイデッガーという哲学者がどうもそのそういう一種絶望している人間の存在構造みたいなものを解き明かしてくれてるらしいということを知りまして、でー、ハイデッガー読みたくて哲学の勉強始めたんです。
『存在と時間』という本を読みたかったので、と若い頃の語学の勉強の仕方などを語る。
回り道の効用を説き、「哲学」は実用性はないが、私のような人には一種救いになっているのではないでしょうか。
といった話だった。
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