蜂飼耳の「師走をめぐる言葉」

ゆず

 3日、ゆずの木からゆずを収穫した。枝に棘(とげ)があり、枝に触れた時に痛い目にあった。
 黄色い色が太陽を思わせるゆずである。さっそくゆず湯に入った。寒いときにはゆず湯がいいなぁ。

 ミカン科の常緑低木。また、その果実。枝にとげがあり、葉は長卵形で、柄に翼がある。初夏、白い五弁花が咲き、黄色い扁球形の実を結ぶ。果皮は香気があり、調味料として用いる。中国の原産。ゆう。ゆ。 『大辞泉

 今夜のNHK教育テレビの「視点・論点」は蜂飼耳さんの話であった。「師走をめぐる言葉」と題して蜂飼さんが話す。
 クリスマスの季節になったけれど、師走をクリスマスではなく冬至という視点から見直してみよう。
 寒い時期、木の上に生(な)っている柑橘類(かんきつるい)、橘(たちばな)の黄色やオレンジ色が人々の気持ちを明るくしてくれる。あたりは匂いが満ちています。
 橘(たちばな)の実は、ときじくのかくの木(こ)の実(み)という。*1
 この橘(たちばな)は勅により常世(とこよ)の国へ田道間守(たじまもり)が探しに出かけて持ち帰ったが、天皇はすでに亡くなっていた。そういう記紀の話を引用しながら柑橘類、橘の由来を語っていて興味深い。
 冬至の日には太陽にも似たゆずをお湯に浮かべますね。
 昔の人たちは草木を感覚のすべてで受け取るのでしょう。
 冬至から日が長くなることは、いきものたちにとってうれしいこと、喜ばしいことに違いありません。
 といった蜂飼耳さんのお話を聴いたのだった。

*1:非時香菓(ときじくのかくのこのみ)。夏から早春にかけて柑橘類の枝に実があって、香りが辺りに漂うということから。