掛取万歳とネムノキ

ネムノキ

 5月21日は二十四節気のひとつ小満であった。
 草木が茂って天地に満ちる頃をいうらしい。
 街路樹に大きなネムノキがある。葉が正午ごろは開いていたが、夕方に見ると葉と葉が合わさるように重なっている。しかもだらりと垂れ下がっているのだった。

 マメ科の落葉高木。東北地方以南の山野に自生。葉は羽状複葉で、互生し、小葉が数十枚並んでつく。夜になると、小葉が手を合わせたように閉じて垂れ下がる。夏、淡紅色の約二〇個からなる頭状の花をつけ、夕方開花し、紅色の長い雄しべが傘状に広がる。豆果は平たい。ねぶのき。ねぶ。  『大辞泉

 櫻井孝昌著『アニメ文化外交』(ちくま新書)を読む。
 他に、『特選圓生十八番集6 ねずみ穴 掛取万歳』のテープで三遊亭円生の落語を聴く。
「ねすみ穴」は昭和47年11月、「掛取万歳」は昭和48年12月に収録。
 狂歌、喧嘩好き、芝居、浄瑠璃好きを手玉にとって、しかも聞き手を楽しませる絶妙の話芸を堪能する。「掛取万歳」のあとに、榎本滋民山本文郎の「対談 圓生・芸域のひろがり」が収録されている。