ハスとルイズ・ブルックス

ハスの葉

 公園の池に寄る。何時(いつ)の間にやらハスの葉が水面にまだら模様のように広がっていた。
 日々、緑色の植物の葉がぐんぐんと育つ。目には青葉山ほととぎすの季節である。
 蕪村の句に、「飛石(とびいし)も三ッ四ッ蓮(はす)のうき葉哉」。明和年間の句である。
 山口昌男著『本の狩人』(右文書院)、副題に「読書年代記」とある。
 大岡昇平の青春のスター、ルイズ・ブルックスに触れている。
 そういえば、先日の「人生の乞食」という詩集の題名は、ルイズ・ブルックスが主演した無声映画から採ったということだった。
 来月(6月)、高橋英夫・編『林達夫芸術論集』(講談社文芸文庫)が刊行されるようだ。気になる一冊だ。
 この編者の高橋英夫さんに『わが林達夫』(小沢書店)という本がある。とても面白い本である。
 ホイジンガ の『ホモ・ルーデンス』を高橋さんが翻訳している時に、編集者の林達夫さんが高橋さんにアドバイスするエピソードや、イタリア書房で林さんがイタリアの本を買ったのを目にした時のエピソードも綴られている。 
 昨年は、田之倉稔著『林達夫・回想のイタリア旅行』(イタリア書房)が刊行されましたね。
本の狩人―読書年代記