内田吐夢監督の『宮本武蔵 一乗寺の決斗』

柿

 快晴で柿の木の枝に実が鈴なりだ。乾いた風が心地よい。
 川を渡っていると白いカモメが青空を飛んでいた。

 カキノキ科の落葉高木。また、その実。山地に自生するが、古くから栽培される。よく分枝し、葉は短楕円形で先がとがり、光沢がある。秋に紅葉する。初夏に白い雌花と雄花とが咲き、秋に黄赤色の実を結ぶ。実には萼(がく)が残ってつく。品種も多く、甘柿には富有、次郎、御所など、
渋柿には平核無(ひらたねなし)・西条などがあり、実を生または干して食べる。材は家具などに用いる。  『大辞泉

 蕪村の句に、「柿の葉の遠くちり来(き)ぬそば畠(ばたけ)」。
 まだ柿の葉は散ってはいないが、街路樹のケヤキの樹がほんのりと紅葉している。

 「名作映画 時代劇スター列伝」で時代劇の特集を映像文化ライブラリーで開催している。
 22日の内田吐夢監督の映画『宮本武蔵 二刀流開眼』(1963年、東映、104分、カラー)につづいて、今日は内田吐夢監督の『宮本武蔵 一乗寺の決斗』(1964年、東映、128分、カラー)をつづけて観た。観客は30人ほど。
 昨日の二刀流開眼では、佐々木小次郎高倉健)が登場する。瀬戸内海を航行する船だろうか。
 船内で佐々木小次郎は吉岡一門の者に出会う。
 宮本武蔵中村錦之助)は、吉岡一門の総師である吉岡清十郎に挑戦状を突きつける。
 武蔵と吉岡清十郎との決闘で清十郎は破れる。清十郎の弟の伝七郎(平幹二朗)が吉岡一門の威信を賭けて武蔵に復讐を誓うのだった。
 今日の『宮本武蔵 一乗寺の決斗』は、そのつづきである。
 一乗寺の決闘は、吉岡一門が総勢73人に対して武蔵一人が闘う。73対1の勝負。
 この映画は公開されていたときに観ている。
 一乗寺下り松での武蔵の壮絶なシーンは今回も印象的だった。