『未来のための江戸学』

キャベツ

 11月22日は二十四節気のひとつ小雪であった。
 雪はまだ降らないが、ぶるぶるっと寒く気温が低い日がつづく。
 冬野菜のキャベツが葉を広げている。みずみずしい緑の葉だ。

 アブラナ科の越年草。葉は肉厚で幅広く、重なり合って大きな球になる。夏、とう立ちして淡黄色の四弁花を総状につける。ヨーロッパ海岸地方の原産で、野生種は結球しない。日本へは明治年間に渡来し、野菜として栽培。多くの品種がある。甘藍(かんらん)。たまな。  『大辞泉

 23日は快晴で、風も穏やかで小春日和であった。遠くの山並みがくっきりと眺められた。
 街路樹のイチョウの黄葉やトウカエデの紅葉が最盛期だ。
 蕪村の句に、「初冬や日和(ひより)になりし京はづれ」。明和五年一〇月八日の句。
 句集のこの句の前に、「炉に焼(たき)てけぶりを握る紅葉哉」。この句は安永三年一〇月の句である。
 十月の新刊で、田中優子著『未来のための江戸学』(小学館101新書)を読み始めている。
 私たちの生活は都市化されすっかり変わった、というが、本当だろうか? と問いかけることからはじまる。
 持続可能(サステイナブル)な豊かさをめぐっての考察が興味深い。内山節著『「里」という思想』(新潮社)からの引用あり。

未来のための江戸学 (小学館101新書 52)

未来のための江戸学 (小学館101新書 52)

「里」という思想 (新潮選書)

「里」という思想 (新潮選書)