村はずれの羊飼い

カモメ

 寒に入って寒さが連日厳しい。今日は少し気温が上がる。8度まで上がった。
 今年は、毎年見かける冬の渡り鳥のヒドリガモを見かけない。川で見かけるのはカモメの群れ、アオサギ、海鵜ばかりなり。
 二羽のアオサギが浅瀬に身を縮めてじっと零度の気温に耐えている姿を先日見かける。
 14日の夜のNHKラジオで、「わが人生に乾杯!」はゲストに桂小金治が出演していた。
 神楽坂の寄席に川島雄三監督がよく聴きに来ていて、一献献上つかまつりたいと川島さんから名刺をもらい、神楽坂で監督と飲んだときに映画に出ないかと誘われたそうだ。興味深く聴く。
 井伏鱒二・原作の映画『貸間あり』に、桂小金治が出ていたなぁ。フランキー堺も・・・。
 15日の朝日新聞古井由吉さんへのインタビュー記事があったので読んだ。(「2010年 底からの旅」4完)。
 年末から正月にかけて古井由吉著『人生の色気』が枕本だった。驚きと共に目を通す。
 こういう本を媒介にした偶然の出来事が嬉しい。本を読む喜びのひとつ。

 「身軽になって書きやすくなりました。そもそも文学者というのは村はずれの羊飼いのようなものです。村にとってはよそ者。でも、いつも夜空を見上げているから、星座から何かを読み取って、訪ねてきた村人に伝える術を持っているのです」
 では、その村はずれから見上げる夜空には今どんな「底」が映っているのか。

人生の色気

人生の色気