夜、NHK教育テレビで「知る楽 こだわり人物伝 小津安二郎は落語だ!」を観る。今回は最終回で、第4回「やっぱりヘンな人でした」の巻。解説は立川志らく。
小津映画をプロデュースした山内静夫さんに、立川志らくが聞いている。
小津の食べ物、映画の撮り方、小道具の配置と色、着る物についてのこだわりが語られる。
以下、番組で聞き取ったところを書いてみる。
鰻(うなぎ)にはうるさかった。
人柄(ひとがら)に迫ってみようと思います。亡くなって半世紀。プロデューサーの山内さんに聞く。
いい意味で変な映画を繰り返し描(えが)きました。
小津あさゑさん、弟夫婦の小津ハマさん、身近にいた人の談話。
子供を可愛がってくださった。
子供を面白がっていた。
原節子、三宅邦子、淡島千景、杉村春子といった自分の好きな女の人を並べる。
女性の好みは、すきっとした人でした。そこが変なところ。
リアリティはないですよね。
日本的なものを作ろうという意図はない。小津の映画のキャラクターを作った。
小津映画は好みを貫きました。
ピケ帽、白いワイシャツ一度に10個作らせていた。スーツはグレーでした。
女優の着る着物はみずから選んで作らせていた。
カラー映画で小道具で色の連鎖にこだわっていたんだなと。色の目立たないようにつないでいくということで、映画の流れをよくしようとして・・・。
山本容子さんの話として背景と人物に同じ色をつかうと引き立って見える。
小津調、小津のテクニックだと思いますよ。
映画の流れリズムとして生きている。
自分の好みを貫いて不自然でないというのを、自分は豆腐屋だから豆腐しかつくれない。
オレが良いと思ったものが絶対に楽しい。12月12日、ガンを患った小津が亡くなったのは60歳の誕生日でした。
日本人が見れば楽しい映画。普遍なところ、基本的なところでドラマを作っているから。
鎌倉の円覚寺に小津の墓がある。
四角な黒い墓石に無の文字が刻まれている。