渡り鳥と火星

ヒドリガモ

 風はまだ冷たいが気温は寒にしては暖かい。川の岸辺に渡り鳥が群れていた。浅瀬で水中にくちばしを入れながら餌をついばんでいる。ヒドリガモだ。距離は10メートルほど。
 夕方から、1週間限定上映中のクリント・イーストウッド監督・主演の『グラン・トリノ』(2008年、117分、カラー、シネスコ)をサロンシネマ1で鑑賞。
 上映10分前に窓口で入場券を求める。順番は39番目。
 12日、2009年公開の作品ベストテンと個人賞を雑誌『キネマ旬報』が発表したが、日本映画は「ディア・ドクター」、外国映画は「グラン・トリノ」が1位だった。
 同じ階のサロンシネマ2では『ディア・ドクター』を上映中だった。それで窓口が混んでいたのだ。
 予告編でクリント・イーストウッド監督『インビクタス』、フレデリック・ワイズマン監督『パリ・オペラ座のすべて』などを見る。おお、ワイズマンだ。
 見終わって外へ出ると月明かりで晴れていて、星も見える。
 午後11時ごろ、真上に月が輝いている。東寄りに火星が赤く光っていた。
 右文書院刊の『柳田泉の文学遺産 第三巻』で、《「素白随筆」と岩本素白先生》を読んだ。
 第三巻は坪内祐三・解説。