「新・話の泉」を聴く

 曇りのち晴れ。寒気団の南下で寒さが戻って来た。冷え込む。
 夜、NHKラジオの番組で「新・話の泉」を聴く。
 司会が渡邊あゆみアナウンサーで、出演は松尾貴史山藤章二嵐山光三郎毒蝮三太夫の各氏だった。
 聞き取ったところを書いてみる。

 冒頭、司会が「ついに叶わなかったあの夢」をお聞かせください。
 松尾さん:怪獣映画の監督になりたかった。怪獣だけで映画を作ってやる。
 円谷英二の話題になる。
 毒蝮:東宝では重鎮でしたね。(制作現場を)スピルバーグが見に来ました。
 
 「いずみ句会」は名句十選。兼題・梅。(会場に)半紙十枚が下がっています。
 作者は伏せて出演者の「梅」の句の作者を当てる。
 とんち大学の特待生の五句をまじえて残りの五句のなかから当てる。+は特待生の句。

 1、鶯が使者に立つなり梅の花(毒蝮)
 2、梅の香をほめてゆきたり受験生+
 3、梅が枝をすかして空に白い丸(松尾)注:白い丸は月。
 4、語らずも蕾(つぼみ)がよかれ梅の枝+
 5、白梅(しらうめ)をかんざしにする卒寿かな(嵐山)
 6、枝垂(しだ)れ梅寺から海の見える町+
 7、ひとりだけ先駆けて咲く梅ぽつり(山藤)
 8、餅のごと伸びする猫や梅一輪+
 9、嫁ぐ日に梅馥郁(ふくいく)と咲きいたり(渡邊)
 10、山藤は眠りの底や梅開く+

 名句ぞろいでございます。各句のエピソードが披瀝される。

 家元からのメッセージで田端義夫「梅と兵隊」の曲が放送される。

 その後、「松尾芭蕉の俳句の中から好きな句を選んでもらいます。」と司会の渡邊あゆみアナウンサーが問いかける。
 出演者が芭蕉の句から選んだのはつぎの句であった。その理由も語られる。
 なかでも嵐山さんの芭蕉の句についての話が面白かった。

 たこつぼやはかなき夢を夏の月
 夏草や兵どもが夢の跡
 物言えば唇寒し秋の風
 みのむしの音を聞にこよ草の庵
 閑さや岩にしみ入る蝉の声(追悼の句)
 古池や蛙飛び込む水の音

 嵐山「芭蕉庵に行って一日中池を見守っていたんですが、蛙(かわず)はぽちゃんとは飛び込まないんですよね。」

 先月の立川談志の落語検定で「師走の落語」の正解発表がある。

 「二番煎じ」立川談志
 「尻餅」六代目笑福亭松鶴
 「掛取り」桂文治

 家元のジョークに代わって、渡邊あゆみさんのジョークがあった。小さな男の子と警官と喧嘩をしている二人のパパのジョーク。微苦笑。
 「来週もありますよ。また聴いてください。」