秋立てば淋し立たねばあつくるし

 6日の夜から曇り、7日は小雨がぱらついた。台風が九州北部接近中。この日午後3時ごろより夕方まで小雨。のちに雨あがる。
 地面に水たまりが残っていた。うれしい干天の慈雨! 草や木がよろこんでいる。
 日中の暑さはあいかわらずだが、夜になると虫が鳴く。秋の気配が少しずつ感じられる。
 明治二十八年の子規の句に、「秋立てば淋し立たねばあつくるし」。
 世の中、ネクタイをしない哲学者もいれば、ピアノを弾くニーチェもいる。
 『ピアノを弾くニーチェ』の木田元さんの本は、海軍兵学校時代の原爆の日のことも書かれているのだが、なかでも書評がおもしろかった。
 『哲学の横町』もそうだが、考えてみればタイトルがユニークだ。
 タイトルがユニークといえば、ロベール・マッジョーリの『哲学者たちの動物園』もそうである。アランの駒鳥、カントの象、ニーチェのライオン、ドゥルーズガタリのマダニ、荘子の蝶、アリストテレスのひな鶏、彼らが動物をどのように論じていたかを引用しながら哲学者を案内している。コラム風の入門書?
ピアノを弾くニーチェ哲学の横町哲学者たちの動物園